文楽 初春公演

  • 2017.01.27 Friday
  • 18:17

皆さまは、文楽(人形浄瑠璃)を御覧になったことがありますか。



大阪の日本橋駅を降りてすぐのところに、国立文楽劇場があり、素晴らしい公演を鑑賞することが出来ます*



実は私、高校生のころから人形浄瑠璃が大好きで、今も自分の仕事の一番大変な時期が終わる1月の後半になると、毎年、初春公演を観に行くのが愉しみとなっています。

☆今年の演目はこれ☆



心に響く太棹の三味線、変幻自在な太夫の語り、そして人形遣いによって命が吹き込まれた人形の動きに心奪われます。

今回の公演でも、やはり圧巻は桐竹勘十郎さんの鮮やかな人形遣いの技でした。

『本朝廿四孝』(ほんちょうにじゅうしこう)の八重垣姫では、ほんの小さなかしらの傾きや、指先の微かな動きにも、武田勝頼を想う切ない気持ちが表され、観る者の心を揺さぶります。

また、劇中で狐を一人遣いされる狐火の段では、ただの白い狐の人形のはずが、桐竹勘十郎さんの手にかかると本物かと見紛うばかりの鋭い動きや自然な仕草…もう満場の拍手が沸き起こります。

午後の部の『染模様妹背門松』(そめもよういもせかどまつ)では、うってかわって、狡猾な番頭の善六の人形を遣われた桐竹勘十郎さん。
強欲な番頭の滑稽さが滲み出る演技に引き込まれ、会場のあちこちから笑いや感嘆の声が聞こえます。

もちろんこの演目の主人公は、油屋の娘お染と丁稚の久松。二人の恋の行方にハラハラし、そして逃避行に涙する有名な演目です。番頭の善六は脇役ながら、やはり桐竹勘十郎が命を吹き込んだ人形は、圧倒的な存在感を放っていました。

しかし、これを「名人芸」…と簡単に一言で表すことは、とても出来ません。

小さな頃から常に人形を傍らに置き、自分の身体の一部とされてきた、気の遠くなるような精進の賜物…
その日々の精進を見せていただくのが、舞台なのですね。

幕が引かれたとき、私は拍手よりも、頭を下げたくなりました。



これは、劇場に飾られている人形です。

こうして飾られていると無表情な人形ですが、人形遣いの方の手によって、鮮やかに命を吹き込まれる…
その一瞬一瞬の輝きを、是非皆様も一度御覧になってみてくださいね。

さてさて、素晴らしい芸術に触れると、ついつい、自分の拙い音楽のことを思ってしまいます。

楽譜は音を奏でなければ、ただの紙の楽譜。
そこにどんな命を吹き込むか…
一つ一つの音に、フレーズに、曲全体に、
そして舞台での佇まいに、その人の精進の全てが出てしまう…それが舞台。

桐竹勘十郎さんの芸を見て、自らのついつい甘くなる在り方に、活をいれなければ…と心を引き締めた初春公演でした。

そうそう
初春公演らしく、劇場にはこんなお飾りも*





ついでに、☆私の幕の内弁当はこれ☆



買う時間が遅かったので、こんな豪華なのに半額で買えちゃいました♪(⌒‐⌒)

和服で来られる華やかな方々も、劇場に彩りを添えられます。
中にはご夫婦で和服という素敵な年配のカップルも…

でも、私のように一人でふらりと普段着で楽しみに来る方も多く、気兼ねなくのんびりとお弁当を広げられます。

今回は、仕事で忙しかった自分に「ご褒美」ということで、ちょっぴり贅沢して第一部(午前の部)と、第二部(午後の部)の両方のチケットを購入、文楽劇場での一日を堪能して参りました。
太棹の三味線の音色に惹かれ、また次の公演も楽しみに…



4月の公演の演目は、第二部で有名な『曾根崎心中』、また、第一部も『菅原伝授手習鑑』と魅惑のラインナップ…

文楽の見方もいろいろあり、通の方などは、一つの出し物だけ見る「幕見席」(1500円程度で観覧出来ます)を利用したり、第一部から第二部までじっくり派…もあり。

また、これはちょっと裏技になりますが、「e+ の得チケ」を利用すると、公演の間際にいくつかお席が空いている場合、ほぼ半額で購入出来るチャンスもあります。
(素晴らしい舞台なので、半額では本当に申し訳ない気持ちがしますが)

お席は、人形遣いの技を見るなら出来るだけ前方の真ん中(一番前もよいですよ)、語り(太夫)や三味線の妙技も見ながら堪能したい方は右寄りの前から9〜10列目あたりがお勧めです。

橋下行政の改革で、大阪市が舞台芸術などへの補助金を減額するという騒動があり、一時は文楽もどうなることかと心配されましたが、反対にそれがきっかけとなり、文楽の素晴らしさを人々が再認識することになりました。また、舞台関係者の方の努力によって、大勢のお客さんで満席の文楽劇場を見ると、本当に嬉しくなります。

大阪の誇る文楽が、これからも大切に受け継がれていきますように。

皆様も是非一度いかがでしょうか♪

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