秋も深まって参りました。
芸術の秋…
さまざまな演奏会が開催されて、心浮き立つシーズンです。
今日は、いよいよ川口雅行先生の「ラスト・リサイタル」。
先生の歩んでこられた日々のすべてが凝縮された音の一粒一粒を、しっかりと耳と心に留めておきたいと思います。
そして、私共クラーラ・マンドリーノの演奏会も、開催まであとひと月をきりました。
練習も、自主練習を入れてあと3回。緊張感も高まります。
お越し下さったお客様に楽しんでいただけるよう、残りの毎日を精一杯練習に励みたいと思います。
ベースの古味さんも参加して下さり、練習も熱を帯びてきています。
今回の演奏会では、クラーラ史上初のギター4台揃い踏み。
松本先生の温かいご指導の下、若手の期待の星も初登場です。
先生がセロさんと雑談しているうちに、
こちらでは、ドラさんと2ndさんの相談タイム。
「2ndは、ここどう弾いてる〜?」
「ここはですね〜・・・」
2ndメンバー とってもいい笑顔ですね〜!
今回は、2ndのお一人が思わぬお怪我で演奏会に出られなくなりましたが、もうすぐ復帰ということで、
皆で心待ちにしつつ、団結して頑張っております。
1stは、速い難所にいつもドキドキ…
今日も「あれ」を先生に弾かされるかなあ〜と、休憩中も通称「こそ錬」(こそこそ自主練習)に励みます。
この日の午後は、川口先生と松本先生の二重奏の打ち合わせもありました。
勉強熱心な団員は潜入して見学。
こんなご無礼を許して下さる先生方のなんとお優しいこと・・・。
うっとりと聞きながら、少しでも技を盗もうと果敢に近寄っていますね〜。
質問をすれば、気軽に極意を答えて下さる先生は神!
というような日々を過ごしております。
11月26日(日)は、是非演奏会へお越し下さいね。
秋深まる大和路で、お待ちしております!!
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梅雨の中休み…早くも盛夏の暑さですね。
皆様、ご体調はいかがでしょうか。
楽器を弾かれる方は、湿度や温度など、楽器のメンテナンスにも気を遣う頃ですね。
さて、本日は前回に引き続き、演奏会の第2部の練習風景をお届け致します。
今回は、演奏会の第2部の2曲目にカルテットで演奏致します、ボロディン作曲の「夜想曲(ノクターン)」です。
チェロの奏でる甘く美しいメロディから始まる大変有名な名曲ですので、ご存知の方も多いことかと存じます。
今回は、川口雅行先生と合わせる初めての練習でした。
場所は、奈良市生涯学習センターのスタジオです。(素敵なお部屋でしょ)
にっこりしておりますが、私共は緊張のひとときです。
先生のお帽子は、最近お気に入りのベレー帽です。
今回は、各パートが独自に動きながらも、全体で一つの大きな流れをつくっている曲の構成を、
耳からしっかりとつかむことができました。
次の練習では、他のパートの音に対して、より鋭く耳を傾けて自分の音の有り方を探れるようにしようと思いました。
さて、午前中は通常の合奏練習でしたので、午後からのカルテット練習の前に楽しいランチタイム!!
本日は、乙女なランチに川口先生をお連れ致しました!
先生、本当は「吉〇屋」か「Mc〇〇〇〇」のような「素早くがっつり系」をお望みとは存じますが、
本日は問答無用!
可愛いお店で、お野菜たっぷり、色鮮やかなメニューでございます。
写真のプレートは前菜で、この後にハンバーグです。
ハンバーグも美味しかった!
食後の珈琲も頂きながら、先生の幼少の頃の可愛いお写真を拝見したり、楽しいひとときでした。
長時間の練習、先生、有難うございました!
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紫陽花に光る雨粒が美しいこのごろ
晩秋の演奏会に向けて、クラーラの練習も次第に熱を帯びてきています。
本日は、今回の演奏会で披露されますギタ・ーアンサンブルの練習風景をお届け致します。
今回、クラーラのギターパートは、客演の松本吉夫先生を含め4名という有難い顔ぶれです。
そこで、この嬉しい機会を活かして、演奏会の2部でギター・アンサンブルを企画し、
映画『天空の城ラピュタ』の名曲「君をのせて」を、松本吉夫先生の編曲で演奏することとなりました。
写真は、その練習の様子です。
円陣を組んで、互いの音に耳を傾けながら、真剣そのものですね。
「君をのせて」は、皆様よくご存じの美しいメロディですが、
多彩なギターの特性を存分に生かした松本先生のアレンジにより、聴く人を虜にする演奏となっております。
どうぞお楽しみに。
松本先生のふくよかな音色と温かいお導きに率いられ、メンバーも練習に熱が入っております。
クラーラの創設時から力強く演奏を支え、知的でウイットに富むチャーミングなKさん、
遠く三重県名張市からギターを片手に参上! 歌うように艶のある音色を奏でるH氏、
一念発起で松本先生に師事してギターを始めた途端、めきめきと成長してこの度デビューとなるNさん。
演奏会では、松本先生とこの3名が奏でる豊かなギターの音色を、どうぞお楽しみくださいね。
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紫陽花が色とりどりに、その姿を競う季節となりました。
さて本日は、この秋に開催されます川口雅行先生の記念すべき「ラスト・リサイタル」のご案内です。
川口雅行先生は、静岡高校でマンドリンとの運命的な出逢いをなさり、京都大学にご入学後、
全日本マンドリン独奏コンクールでの優勝、その後ドイツに留学、ヨーロッパ各地での演奏活動…
そして、帰国されてからは、ステージでのご活躍だけでなく、多くの門弟をプロの音楽家に育てられ、
また、たくさんの学生や社会人の団体を指導されて、音楽の喜びを伝えてこられました。
先生が皆に惜しみなく教えて下さることの大きさや重み、そしてその温かいお人柄は、多くを語らずとも、
あのシンフォニーホールを満席にした「還暦記念演奏会 全員集合|」がすべてを物語っていたと思います。
そして…今年、先生は、
このチラシの演奏会をもって、ご自身のリサイタルを最後になさるという御決心をされました。
潔さは川口先生らしい、でも、まだまだ演奏活動はしていただきたい・・・
いろんな思いが交錯しますが、この記念すべき大切な大切な演奏会を是非皆様にもお知らせしたく、ご案内申し上げます。
東京と大阪での1回ずつのリサイタル… チケットの発売が解禁されました。
チラシの裏面にチケットの入手方法が書かれていますので、売り切れてしまう前に、是非お問合せください。
このチラシに描かれている4匹の猫のイラスト(おかべ てつろう氏制作)は、
それぞれ今回ご出演の川口 雅行先生、チェリストの成川 昭代先生、テノールの千代崎 元昭先生、
そして、作曲家の壷井 一歩先生。
4人の方々の織り成す音色は、きっと楽しさと緊張感にあふれ、その化学反応でステージは光輝くことと思います。
川口先生、
かわいい(?)教え子たちは、「ラスト」と名がつく寂しさを覆い隠すほどのわくわくしたステージを、楽しみにしております。
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すっかり春めいて、4月のような陽気につつまれております。
梅も桜も驚いている様子ですね。
さて、本日は2023年11月26日(日)に開催されます「クラーラ・マンドリーノ 第16回演奏会」の
チラシが出来ましたので、お知らせいたします。
これから春本番という時期に、クリスマスの雰囲気をまとったチラシが登場して、
少し気が早すぎる?と驚かれたかもしれませんね。
実は今回の演奏会の曲目には、「クリスマス」にまつわる曲名が2曲ございます。
また、開催時期もちょうど街がクリスマス色に装飾され始めるころと重なりますので、
このような雰囲気のチラシにしてみました。
題して『大和路のクリスマス』。
皆様に「お〜大和路!」と感じていただけるような工夫をこらしております。
これからいろいろな演奏会で配布させていただきますので、
お手に取られましたら、どうぞチラシの中の大和路を発見してみてくださいね。
そして、皆様の予定表に、是非クラーラの演奏会をメモしていただければ幸いです。
出来立てチラシの初めての配布は明日3月12日、石村隆行先生の還暦記念リサイタルです。
京都府立府民ホール アルティにて 17時から
「石村隆行 還暦リサイタル
〜恩師と奏でるマンドリンの世界〜」
若々しくご活躍さている石村先生が、もう還暦とはびっくりですが、
先日の同志社香里 同窓生還暦記念「ちゃんちゃん香里」でも最高のパフォーマンスで
私たちを楽しませて下さいました。
明日はリサイタルを心待ちにされている方が大勢集まられて、祝祭ムード一色となることでしょう。
サブタイトルにある「恩師」とはもちろん、われらが指導者川口雅行先生です。
川口先生と石村先生の素晴らしいハーモニーを聴かせていただけること、
この素晴らしい演奏会に、今からわくわくしております。
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秋も深まって参りました。
先日立ち寄った高畑(奈良公園飛火野の南)のカフェで見たライトアップの紅葉が夜空に映えてとても綺麗で思わず撮影
さて、私共クラーラ・マンドリーノは、創設以来22年になりますが、
今まで演奏会は1年半に一度という、少し長めの間隔で開催して参りました。
奈良県民らしく「じっくり(のんびり?)練習して」という考えで第15回の演奏会まで歩みを重ねて参りましたが、
川口雅行先生から、「そろそろ毎年定期的に開催しては?」と御提言を頂き、話し合った結果
1年に一度で頑張ってみましょう!ということになりました。
先日10月に演奏会が終わったばかりですので、次回はいつに?ということで、
先生のご都合や他の団の演奏会の時期も考えて、11月ということに決まりました。
ということで、演奏会後の改選で決まった新しい演奏会係さんが早速走って下さり、
第16回演奏会は
2023年11月26日(日)大安!
に開催する運びとなりました。
場所は、いつも通り大和郡山城ホール(小ホール)です。(奈良県大和郡山市)
一年という期間は、他の団の方々にとっては当たり前のペースながら、
クラーラにとってはゆっくり曲に馴れる半年の猶予がなくなることになり、
団員一同、コンサートの余韻も吹っ飛んでピリッと覚悟を決めているところです。
ということで、曲もほぼ出揃って、船出の練習も始まりました。
今までよりも密度の濃い練習になるように、団員一同しっかりと結束して頑張って参りますので、
次回の演奏会、是非お越し下さいますよう宜しくお願い申し上げます。
(来年の手帳とカレンダーに書いておいてくださいね!)
また、嬉しいことに、新しいメンバーの方がなんと4人も御入団下さり、
練習部屋に入りきれる〜?という贅沢な悩みまで出てくるようになりました。
クラーラには、新しい人も長く在籍する人も、遠い人も近い人も、
みんな「自分が出来ることを団のためにやるよ!」という雰囲気があり、それが宝物だと思っております。
遠いと言えば、最近入団して下さった方のうち3名が三重県名張市からのご参加…
これで名張の方は4名となり、通称「ナバリーズ」(自称「ばりもん」らしいですが)の皆さんは、元気いっぱい早朝から奈良に向けて車を連ねて来てくださいます。
他にも、なんと兵庫県から2名、大阪府の北摂から1名、京都府宇治市周辺から2名・・・
と、奈良市や木津川市周辺のニュータウン以外の方が遠路来てくださることは本当に有難く頭が下がります。
感謝…(感涙)
川口先生のご指導の下、皆が充実して楽しく音楽を奏でるクラーラを、力を合わせてしっかりと守り育てて参りたいと思います。
どうか今後とも応援をよろしくお願いいたします。
最後に、食欲の秋…
冒頭のカフェで頂いたケーキの写真を一枚・・・
こちらのお店は、旬の果物と最高に美味なる生クリームが自慢のケーキ店で、
本日のセレクトは、洋梨と無花果でございました。
おいし〜!! 太る〜!! でもおいし〜!!
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急に秋めいて参りました。
北国ではそろそろ初雪の声も聞かれます。
さて、去る10月2日、私共クラーラ・マンドリーノは、第15回演奏会を無事に終えることができました。
本当にたくさんの方々がご来場くださり、ほぼ満席のお客様に、一同心が震えました。
お忙しい中、また遠路の方もおられ、温かい応援を賜りましたこと、心より厚く御礼申し上げます。
皆、今はほっとした気持ち、やりきった達成感と共に、自分自身の課題、そして全体の問題点などを胸に刻んで
また新たな一歩を踏み出しているところです。
クラーラでは、演奏会が終わるとパート替えが行われます。
パートトップが決まり、1stと2ndは基本的に入れ替え(ご事情などを考慮しつつ)、
希望があればドラなど中低音との移動、
また、演奏会を機に卒業される方、嬉しいことに新しく入団される方の入れ代わりもあり、
少しそわそわした時期です。
そこに新しい曲たちがやってきて・・・ドキドキの再スタートの季節なのです。
そんな新生クラーラ・マンドリーノですが、新しい体制で、よりよい音楽をめざして
人の和と音の調和を大切に進んで参りたいと思います。
今後とも応援よろしくお願い致します。
また、御入団をご希望の方は、どうぞご遠慮なく見学にお越しください。
心よりお待ちしております。
【クラーラの練習風景です】
ギター・マンドリン・マンドラ・マンドロンチェロ・ベースなど、
昔取った杵柄で久々の演奏という方も大歓迎ですので、楽しい練習にどうぞご参加ください。
私たちの音楽仲間になってくださる方を心よりお待ちしております!
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今日から10月…
ようやく秋晴れの週末です。
そして、明日はクラーラ・マンドリーノの第15回演奏会の日です。
10月2日(日)14時開演
やまと郡山城ホール(小ホール)
曲目など詳しくは、「クラーラマンドリーノ」で検索、ホームページをご覧ください!
今回は、朝日新聞(奈良版)の催しもの情報や、地域の新聞などにも演奏会案内を載せていただき、
あちこちからお問合せも頂戴して、心より感謝申し上げます。
お天気に恵まれ予定通りに行えること、そして皆が無事にステージに立てることに心から感謝して、
演奏会の準備をしております。
演奏会の前日というのは、楽しみな気持ちと不安な気持ちが交錯して、なんとも落ち着かぬものですが、
1曲1曲の楽譜の最終チェック、苦手な箇所の最後の練習、持ち物チェックなどをしながら、心を鎮めているところです。
いつも演奏会の度に、
「苦労したこの曲も、みんなで弾くのはこれで最後かあ…」という想いが込み上げていきます。
曲もステージも人との出会いも一期一会。
一音一音を大切に演奏したいと思います。
明日、お時間がございましたら、午後のひとときに是非、やまと郡山城ホールへお越しくださいね。
第2部では、ギターの松本吉夫先生の独奏や、川口雅行先生と松本吉夫先生による素晴らしい演奏もお楽しみに!
【前回の演奏会より】
心よりお待ち申し上げております。
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まだ続くコロナの第7波、
西日本は猛暑の日々、
北海道の地震、
そして、東北地方は豪雨が続いており、
皆様のご無事を祈りながら、心休まることのないこの頃です。
そこで本日は、クラーラから少しほっこりする話題をお届けします。
わがクラーラ・マンドリーノも、まあまあ平均年齢が高くなって参りましたが(≧▽≦)、
そんな中、今から6年ほど前になるでしょうか、突如、うら若き乙女が入団して下さいました。
誰の紹介でもなくホームページを見て、中学生だったときに学校で弾いて以来というマンドリンを引っ提げて
登場したわれらが「かぐや姫」。
川口雅行先生も仰天で(いや、大喜びか…!)、
勢いのある演奏だけでなく、クラーラに花が咲いたような雰囲気をもたらしてくれました。
月日は流れ、美しいかぐや姫は皇子とご結婚!
やがて皇子は名古屋に転勤となり、かぐや姫は名古屋から奈良に練習に通う日々となりました。
しかし、会社ってほんとに無情なところで、今度は皇子が東京に転勤に!!
なんと、かぐや姫はそれにもめげず、今度は新幹線と近鉄特急で奈良まで降臨!!!
もう本当に頭の下がる日々でした。
けれども、さすがにそれを長く続けることは難しく、
ついに今度の10月2日の演奏会をもって、かぐや姫は月に還ることになりました(涙)。
ということで、今回の演奏会では、かぐや姫を送り出す企画をということで、
第2部のステージの最初に、「爺さん・婆さん & かぐや姫」という三重奏をさせて頂くことになりました。
かぐや姫を一目ご覧になりたい方、
誰が爺さんと婆さんやねん…という御興味のある方、
是非とも、2022年10月2日(日)14時開演(会場:やまと郡山城ホール・小ホール)
クラーラ・マンドリーノの演奏会にお運び下さいませ。
この写真は、川口雅行先生のご自宅に、かぐや姫が練習に伺ったときのものです。
☆先生の書斎にて、川口雅行先生とかぐや姫のレッスン風景☆
右上に見えるのは、川口先生のお母さまが描かれたマンドリンと白百合の絵画です(素敵!)
川口先生〜!
かぐや姫が月に還って、再び平均年齢の高〜い軍団になっても気落ちせずに、
クラーラのご指導をよろしくお願いいたしますね。
そして、関東で新たな音楽の拠点となるであろう、まだ見ぬ団の皆様、
どうか私たちのかぐや姫を、よろしくお願いいたしますね。
おまけの写真は、先生のご自宅のねこちゃん(3匹)のうちのおひとりです。
お名前は元「ちび」ちゃんで…でも大きくなり過ぎて8キロ超えで、改名されたとか(笑)
では皆様、どうぞご自愛の上、この季節を乗り切ってくださいますようお祈りしております。
私共も、演奏会に向けて、ラストスパート!
心をひとつに、頑張って参ります。
もうすぐ、ポプリさんの演奏会も楽しみ!
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川口雅行先生とテノールの千代崎元昭さん、鍵盤楽器の赤松充子さんの演奏会を拝聴しました。
マンドリンと言葉がこれほど寄り添うとは…
以前、川口先生が京都のマンドリンアンサンブル「エレガンテ」さんの演奏会で、
ヘッセの詩「はかない青春」の朗読とマンドリン演奏というコラボレーションを披露してくださったときも
なんと素敵な…と感じ入ったのですが、そのときも今回と同じ壷井一歩氏の作曲によるものでした。
今回、壷井一歩氏は森たかみちの7つの詩にそれぞれ曲をつけて歌にし、
歌の行間を自在に吹き抜ける風のようなマンドリンの音色も相まって、
心に残る素晴らしい作品に仕上げられていました。
とは言え、恐らく普通の人がマンドリンの楽譜を拝見したら、どう表現して弾けばよいのかと途方に暮れるのではないでしょうか。
けれども、壷井一歩氏の作品と川口先生の演奏は、魂のどこかで通じ合っておられるのでしょう。
川口先生が譜面に息を吹き込まれた瞬間、音符は音楽になって圧倒的な力を持ちました。
そんな演奏でした。
委嘱初演作品でしたので作曲者の壷井一歩さんも聴きに来られていて、きっと音楽が生命を得た瞬間を喜んでおられたのではと思います。
千代崎元昭さんのテノールは、悲しみに満ちたささやきから、ホールを揺るがすような歓喜まで、
人の声という楽器のすばらしさを堪能させて下さいました。
壷井さんの曲は、大阪ことばのイントネーションを音の運びにも取り入れられていたので、なるほど…と感嘆。
北海道出身の千代崎さんですが、昔のはんなりした大阪ことばを音に表現されていて、歌が心にすうっと入ってきました。
森たかみちという詩人を私はまったく知らなかったのですが、
「大きな暖い(暖かい)手」という詩集は、
人も花も虫も風も…音や時間さえも、
この世のすべての神羅万象の営みが、けなげに繰り返されては静かに消え去り、
いつしかこの星や人の心の深層に積み重なっていく…
そんな細やかな視線と深い愛を感じさせるものでした。
私が一番心に残った詩は「雪の村」と「寝息のような春」です。
「雪の村」
風が つかれて
それっきり
山は 月夜に
なりました
雪が なだれて
それっきり
音は 谷間に
消えました
そりが 通って
それっきり
影は 林に
消えました
だれか 歌って
それっきり
村は あかりが
点きました
「寝息のような春」
時計がひとり
廊下をあるく
行ったり来たり
小さい木靴
ガラスにぬれて
ななめの月は
ホット・レモンの
すっぱいスプン
湖水の底で
ピアノが鳴って
寝息のように
春が来てるよ
そういえば、今日、今年初めての沈丁花が咲きました。
ふんわりとした春の薫り
寝息のように静かに、いつのまにか春がやってきていました。
森たかみちさんが詩集の題にした「大きな暖い手」は
小さな花を咲かせる沈丁花も、けなげに生きる人も、温かく包みこむ神様の手なのかも知れませんね。
そういえば、先日の演奏会には川口先生の門下生たちがたくさん集まり、
終演後はみんな目をきらきらさせて(うるうるの方も)、素晴らしい時間を共有できた喜びに包まれて帰路についていました。
そんな様子に、私たちみんなの「大きな暖い手」は川口先生なのだとつくづく感じました。
3月13日は先生の74回目のお誕生日でしたね。(あの還暦コンサート「全員集合!」から14年も?)
お誕生日おめでとうございます!
1部で赤松充子さんの華麗なハープシコードの音色とともに奏でられたベートーヴェンやノイリング、
アンコールの圧巻のシャコンヌ…
シャコンヌは、一音一音に先生の歩まれてきた道程が刻み込まれているようで深く感銘を受けました。
また、pp(ピアニシモ)なのに遠くまで届く玉のような音色に心地よく打ちのめされました。
先生、大きな暖かい手で、これからもずっと私たちをご指導くださいね。
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花粉は困りものですが、それでもこの陽光に気持ちが柔らぎますね。
本日は、私たちクラーラマンドリーノをご指導下さっている川口雅行先生の演奏会のお知らせです。
来たる3月12日(土)14時から、豊中市立文化芸術センターの小ホールにて
川口雅行先生のマンドリン、テノール歌手の千代崎元昭さん、鍵盤楽器の赤松充子さんの演奏で
モーツァルト、ベートーヴェンから壷井一歩さんの委嘱初演作品まで
作曲家も楽器も彩り豊かなコラボレーションです。
川口先生のFacebookで練習風景を拝見し、音と言の葉が織りなす豊かな響きに
演奏会が待ち遠しくわくわくしております。
先日、友人の演奏会にお招きいただいて、同じ豊中市立文化芸術センターに足を運びましたが、
美しいホールの佇まいと心地よい音響、その中で奏でられる豊かな調べにうっとりして、
このところ演奏会中止や無観客演奏が続いていたために、心が少し乾いていたんだなあとしみじみ感じました。
皆様も是非この機会に、感染対策をしっかりとって、春の陽光の中をお出掛けになってみてはいかがでしょうか。
きっと、日々身構えすぎて少し疲れている私たちの心に、豊かな音楽が満ちあふれることと思います。
チケットなどお問合せは、演奏会チラシのアドレスまでお願い致します。
少しずつ春めく季節に、コロナも戦争も収束して平和が訪れますように。
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しばらくブログをご無沙汰しておりましたが、
皆様お健やかにお過ごしでしょうか。
コロナウイルスの第6波が、猛威をふるっております。
日々の感染者数を見るたびに、オミクロン株の感染力の強さと
感染が本当に身近に迫っていることを実感しております。
ブログを読んで下さっている皆様の中にも
ご自身や身近な人が感染された方が、大勢おられることと存じます。
皆様のご無事を祈りながら、久々にブログを書かせていただきます。
私共クラーラ・マンドリーノも、しばらく練習を中止。
でも、この期間にしっかり個人練習をと、気持ちを引き締めております。
ウイルスの前に身を潜めて過ごす内に立春も過ぎ、
ここ奈良では、冷たい風の中にも、こころなしか日差しが少しずつ春めいて参りました。
本日は、なかなかお出掛けが叶わぬ皆様に、奈良の清々しい景色をお届けしようと思います。
私のお薦めは、ほとんど観光客が居ない東大寺の転害門(てがいもん)から大仏殿の裏を歩いて二月堂まで坂道を上るルート。
途中、鹿には何匹も会いますが、平日はほぼ人とすれ違うこともなく、のんびりと景色を楽しみながら歩けます。
転害門(てがいもん)…天平の姿がそのまま残っている貴重な建築です。東大寺の敷地の一番西にひっそりと佇みます。
大仏殿の裏の講堂跡のあたりで、のんびり草を食む鹿さんたち
途中、正倉院の横を通ります。右の屋根が名高き正倉院。中に入ると校倉造がもっと間近に見られますよ。
美しい石段と土塀を楽しみながら二月堂に向かいましょう。
余談ですが、私がまだ大学生の頃、この土塀の前で写真家 入江泰吉氏にばったり遭遇したことがありました。
入江先生の作品が大好きだった私は、驚きと感動のあまり遠巻きにうるうるしておりましたら、
気配を察した助手の方が入江先生に何か話されると、先生は穏やかに微笑んで撮影を中断し、
カメラを助手に預けてお話をして下さり、一緒に記念撮影までして下さいました。
今思えば、高名な写真家が集中して撮っておられたのに、なんと畏れ多いこと。今もその写真は私の宝物です。
入江泰吉氏亡き後、東大寺戒壇院近くにある旧居は一般に公開されています。
お人柄を偲ばせる、凛として静かに小川のせせらぎが響くお住まいです。
入江泰吉記念写真美術館(高畑町・新薬師寺や不空院の近く)をご覧になった後、旧居も訪れてみるのも素敵です。
さて、先程の坂道を登っていくと、二月堂にたどり着きます。
ちょうど今は、お水取りの行で名高い修二会(しゅにえ)の準備が始まっていて、
きりりとした冷たい空気の中で、参籠を待つ練行衆の気持ちを表すように、
籠松明を灯す青竹が空に向かってそびえていました。
夜の闇の中、階段を駆け上がる練行衆、飛び散る火の粉…
ここに佇むと、まるで今にもその音が聞こえてきそうです。
ようやく二月堂に上りました。
奈良の景色が一望です。
大仏殿の屋根に金色に輝く鴟尾(しび)も見えます。
さて、ここで一服。
二月堂の脇に、龍美堂という小さな茶店があります。
このお店のぼたもちが絶品です。甘味が極限まで抑えられているので、大きいのに平気で食べられますよ。
ここには、参籠を続ける練行衆の栄養源となるお味噌も売られているのですが、これがまた最高に美味。
お味噌の中に数種類の野菜が刻み込まれ、熱いご飯に乗せたらもう感涙です。是非お土産に。
お土産と言えば、お水取りの時期限定の椿の和菓子もいいですね。
修二会では、練行衆が和紙で作った椿をお供えするのですが、
それにちなんで、椿の和菓子がこの時期の奈良では店頭に並びます。
近鉄奈良駅〜JR奈良駅周辺のいろんな和菓子屋さんで作られていますので、お気に入りを探してみてください。
おまけの情報ですが、
私の大好きな奈良のランチは、何と言っても塔の茶屋の茶粥弁当です。
以前は興福寺の境内にあったのですが、今はならまちで営業されています。
桶の中の御馳走は季節感にあふれて、目の覚めるような美しい緑茶の茶粥はさらさらです。
ところで、奈良の観光地は、お店がとっても早く閉まることで知られています。
商売っ気のないおっとりしたところが、また奈良の魅力なんですが、
お越しの節は、営業時間や定休日などしっかりとチェックしてお出掛けくださいね。
本当に辛いことも多いこの頃ですが、
皆様がしっかりと感染対策の上、上手に息抜きをなさって、
お家時間も充実して過ごされますように。
しばしのバーチャル大和路散策にお付き合いくださいまして、有難うございました。
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はや7月を迎えました。
今年の長梅雨もすでに1カ月半・・・
まだこれから本格的な大雨の季節を迎えると思うと、
二十四節気を巡る季節感も少し調子を崩してしまいそうな気が致します。
さて、先日6月13日、クラーラ・マンドリーノは第14回の演奏会を無事に終了することができました。
会場での感染予防について、何度も話し合いや準備を重ねて最善を尽くしたつもりでも、
終了後に万が一感染のご連絡など頂いたらどうしようと、不安が続いておりましたが、
7月の声を聞き、何事もなく、ようやくほっとして皆様に演奏会のご報告ができた次第です。
緊急事態宣言が出ていない奈良県での実施とは言え、
お客様をお迎えすることが出来、待ちに待った演奏会を迎える大きな喜びと共に、
本当にお客様に来て頂いて大丈夫なのか、また、皆様が無事に来て下さるのかしらと、
心が揺れる毎日でした。
ところが、
さまざまなところから「聴きに行きますよ」「楽しみにしています」という応援メッセージや、
「開催されますか」「チケットはまだありますか」と初めての方からのお問合せが数々あり、
不安な私たちを本当に支えて頂きました。
そして当日・・・
私たちの不安を吹き飛ばすかのように、
開演のチャイムが鳴る頃には、なんと客席にたくさんのお客様が!
にこにこと笑って座って下さっているご様子から、
久々の演奏会に心躍る…そんな皆様のお気持ちがひしひしと伝わって参りました。
最前列から3列をテープで塞いでおりましたが、そこから後ろはお客様同士の間隔が大丈夫かしらと心配になったほどでした。
コロナ禍でほとんどの演奏会が中止になる中で、
ご来場下さった皆様、支えて下さった皆様、応援して下さった皆様に心より感謝を申し上げます。
2年ぶりの舞台に緊張感が高まり過ぎて、それぞれ思わぬミスをしでかしつつも、
こうして演奏できることが心から嬉しく思えた演奏会でした。
まだまだ拙い演奏ですが、たくさんの反省と大きな喜びを胸に、私共はまた新たな一歩を踏み出します。
演奏会にお越し下さった方から入団のご希望も賜り、本当に嬉しい限りです。
これからも、クラーラ・マンドリーノをどうぞ宜しくお願い申し上げます。
演奏会の写真です。
いよいよ演奏会のはじまり…緊張の一瞬です。
客演の松本吉夫先生、素晴らしい音色を本当に有難うございました。
「アルハンブラ宮殿の思い出」を披露される松本先生
川口雅行先生と松本吉夫先生による演奏
静かに静かに心に響く「舞い落ちてきた天使」
クンパルシータ風にアレンジされたキレのある「いい日旅立ち」
また、皆様に次回の演奏会でお目にかかれますように。
感謝を込めて
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また少し梅雨空が戻って参りました。
炎天下の真夏日が続いた後ですので、柔らかな日差しにほっとしております。
さて、明日はいよいよクラーラ・マンドリーノ 第14回の演奏会です。
コロナ禍による昨年の延期、そして今年の第4波の襲来と、
お客様を無事にお迎えすることができるのかという心配に落ち着かない日々が続きましたが、
会場が奈良県大和郡山市ということもあり、明日は無事に演奏会を実施する運びとなりました。
応援してくださっている皆様、ご来場予定の皆様、
長い期間の自粛や感染予防の気遣いで、なかなか安らぐことが少なかった皆様に
少しでもほっとして頂けるよう、明日は精一杯心を込めて演奏したいと思います。
詳細につきましては、HPのチラシやお知らせをご覧ください。
会場では、いろいろな感染予防対策を実施しております。
ご不便をお掛け致しますが、何卒ご協力の程、宜しくお願い致します。
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入学式のシーズンとなり、初々しい一年生の姿を見かける頃となりました。
本格的な春の到来を感じるとともに、
長引くコロナ禍の中、待ちに待った入学式をなんとか迎えることができた
新入生の未来に幸あれと祈るこのごろです。
今年の桜はちょっと駆け足で、慌ただしく過ぎてしまいましたが、
先日、南山城の古刹で撮影した一枚です。
菜の花の海に、淡い桜の花びらが映えていました。
古木の侘びた幹の風情と、柔らかな花びらとのコントラストも美しく…
桜の花を見ると、武藤理恵さんの「今宵・SAKURA」の抒情豊かな旋律が浮かびます。
さて、花に癒されてほっとするのも束の間、
クラーラ・マンドリーノでは、6月13日の演奏会に向けて、仕上げの時期に入ってまいりました。
先日は練習にコントラバスの古味さんもご参加下さり、低音の響きに導かれて
楽しい練習のひとときでした。
気さくでユーモアあふれる古味さん。
休憩時間になると、コントラバスという楽器に興味津々な人たちが集まり、音楽談義に花が咲きます。
こちらはファンクラブの撮影会? いえいえ、練習予定の打ち合わせです。
コロナウイルスの感染対策に気をつけながらの練習ですが、
やはり皆で顔を合わせ、楽しいお話と音の対話に心を委ねるひとときは、
何物にも代え難い宝物です。
変異株が広がりだしていますが、どうぞ皆様、お気をつけてお過ごしくださいますよう。
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