カザフスタンの楽器 ドンブラ

  • 2016.05.29 Sunday
  • 00:24
阪急百貨店10階にあるお気に入りの珈琲ショップで珈琲豆を選んでいたら、祝祭広場から民族音楽が聴こえて来ました。
急いで向かうと、中央アジアっぽい民族衣装に身を包んだ女性がマンドリンに似た、かなり棹の細くて長い楽器を演奏していました。



初めはモンゴルの方かなあと思って近づくと、演奏者のお顔立ちに西洋の雰囲気も感じられます。
案内の看板を見ると「カザフスタンのイナーラ・セリクパエヴァさん」と紹介されていました。

カザフスタン…モンゴルの西隣、中央アジアで最も北に位置し、ロシアと国境を接する広大な国…。
日本人の私にはなかなか接点のない国ですが、どこか神秘的なイメージがあり、どのような音楽なのだろうと、祝祭広場の階段に座りました。
楽器の名前はドンブラ♪
ちょっと可愛い名前ですね。(一寸法師のお椀の舟の櫂の音「どんぶらこ・・」みたいな名前!)

指板には細い糸のようなフレットがありますが、フレットの間隔が結構広くて、恐らくアジア独特の音階の妙を自在に操れる構造に見えました。フレットも弦も細いガットのようです。
右手はピックなど無くて、これまた自由自在に指で2本の弦をはじいたり、引き下ろしたり、指板の上まで駆け上ったり♪
目にも留まらぬ速さで様々な音色を奏でます。

演奏後、楽器が見たくて近くに行くと、奏者のイナーラさんはとっても優しい笑顔になり、流暢な日本語で楽器について解説して触らせてくださいました♪
いろいろ質問する私に、目の前でおまけの演奏も☆
わあ、至近距離で幸せ♪

元々はカザフスタンで国立の伝統音楽の楽団の奏者として活躍し、指導者もなさっていたイナーラさん。

カザフスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンなどの「テュルク」と総称される中央アジアの民族は、古くはモンゴル帝国やイスラム勢力に支配され、そして近代になると東西冷戦によるソ連の覇権でソ連の一部に編入され(その頃はみなロシア語を強要されたそうです)…そしてソ連の崩壊による混乱から民族の自立、国家の再建へと、歴史に翻弄されながらも、しっかりと独自の文化を伝承されてきたようです。
そんなお話も聞かせてくださいました。

テュルクの人々は、元々はモンゴル系の民族(日本人と同じモンゴロイド)でしたが、西域へ進出するにしたがって西洋系民族(コーカソイド)と混じって、イナーラさんのようにどこか西洋的な目鼻立ちの美しさと、東洋的な穏やかなやわらかさを併せ持つエキゾチックな雰囲気を醸し出すようになったのでしょう。
まさに東西の十字路…シルクロードのロマンを感じます。
(そう感じるのは島国日本の呑気さで、歴史的にはロマンどころではない苦難の道のりだったことでしょう…)

マンドリンの祖先にあたるリュート族は、中央〜西アジアの楽器として生まれ、西はイタリアのマンドリンに、東は日本の琵琶に…と長い時間をかけて形を変えていったのでしょうね。
たまたま通りかかった所で、こんな素敵な音楽とそしてイナーラ・セリクパエヴァさんに出会えて、とっても幸せなひとときでした。
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